四知之論 鍼師の戒めとして読む -鍼灸重宝記より-

病人を診るには術者は健康な状態でなければならないということ

四知

神聖工巧、望聞問切、これを四知といふ….難経に曰く、問うてこれを知るこれを工といふ、脉を切して(診て)これを知るこれを巧といふ、望んで(見て)之を知るこれを神といふ、聞きて(聴いて)これを知るこれを聖といふ…..

望聞問の三つをつくし、其の後脉を候ひ、病の虚実をわきまへ、陰陽寒熱をつまびらかにし、生死吉凶をさだむるを診候の術と云うなり。

脉を候ふことは神気をしづめ呼吸を定めて診るべきなり。脉を切にして臓腑の病をわきまへ生死を知る、これを切といひ巧と云。

理想的な鍼師になるには厳しい

術者は脈を診るときには心を鎮めて呼吸も一定で乱れることのない状態で病人を診なければならないとあります。そして病の状態をしっかり把握しその病が重篤なものかよくなるものか判断しなければならないとおしえています。鍼師はこころも体も健康でなくてはならないということのようです。

最後に書かれていることがまた厳しい。

「およそ鍼灸医の道を勤める人は大酒と色欲とをたしなみ、貪り妬み、にくむ心を生ずべからず、慈仁の心を存し利欲をわすれ博く施して衆人を済ふべし」。

「さけはのみたしもててもみたいおかねやものはそこそこあればよいがたまにはねたみまただれかをにくみ・・・・」

嗚呼、難しいことであります。

だれを治しているのかわからなくなってきました(^^;

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